TickTickでGTD

TickTickは無料プランもある高機能なタスクアプリで、カレンダー、習慣トラッカー、ポモドーロタイマーを備えています。TickTickは、TickTickでGetting Things Doneを実践するための独自のガイドも公開しています。

このページでは、TickTickでGTDをどこまで実践できるか、どこで足りなくなるか、どんな人はTickTickを使い続けたほうがよいかを説明します。このページは、GTDを軸にしたアプリであるRelayを作っている側が書いたものです。そのため、Relayをよく見せることより公平さを優先しました。RelayはTickTickと連携しないため、ここで扱うのはどちらか一方を選ぶ話です。

TickTickでGTDをどこまで実践できるか

TickTickのガイドは、アプリにもともとある機能を組み合わせてGTDを組み立てます。その方法で設定すれば、単純なリストアプリよりも多くの部分に対応できます。

GTDに必要なものTickTickでは
インボックス まだ整理していないものを入れる、組み込みの「Inbox」があります。
GTDのリスト 「Next Actions」「Waiting For」「Someday」は自分で作るリストです。ガイドでは、「Inbox」と「Projects」とあわせて、これらをシステムの中心と位置づけています。
プロジェクト ガイドのすすめに従い、プロジェクトごとにリストを作って「Projects」フォルダーにまとめます。1つのタスクは、サブタスクでステップに分けられます。
見極め ガイドでは、「Inbox」を空にするための質問を示しています。2分以内で終わるなら今すぐやる、ほかの人がやっているなら「Waiting For」に移す、それ以外は「Next Actions」か「Someday」に振り分ける、というものです。
コンテキスト タグを使います。1つのタスクに複数付けられ、TickTickのヘルプによると、タグはカテゴリー、状態、場所によく使われます。1つのタグで絞り込むフィルターを保存すれば、コンテキストのリストになります。
カスタムビュー リスト、タグ、日付、優先度、キーワードで絞り込むフィルターを保存でき、「AND」と「OR」で組み合わせられます。Premium限定です。
今日 「Today」「Tomorrow」「Next 7 Days」のリストと、年・月・週・予定リストで表示できるカレンダーがあります。無料プランには基本的なカレンダー表示があります。Premiumでは、GoogleやOutlookのカレンダーの予定を含め、表示できるものが増えます。
優先度 優先度は高・中・低の3段階です。アイゼンハワー・マトリクス(「Eisenhower Matrix」)では、設定した優先度に応じて、各タスクが緊急度と重要度で分けた4つの象限のどれかに入ります。
集中と習慣 タスクと同じアプリの中に、ポモドーロタイマーと習慣トラッカーがあります。
レビュー タスクを見直して一日の計画を立てるよう、毎日リマインダーが届きます。ガイドでは、毎朝と毎晩リストに目を通すようすすめています。

これで十分に使えるGTDの環境になり、軽めのシステムならこれだけで足りるかもしれません。

あらかじめ考えておきたい制限が1つあります。無料プランで作れるリストは9個までで、1つのリストに入るタスクは99件までです。「Next Actions」「Waiting For」「Someday」で3個使うので、ガイドのとおりプロジェクトごとにリストを作ると、入るプロジェクトは6個ほどです。Premiumでは上限が299個になります。

ひと目で比較

TickTick Relay
対応プラットフォーム
iPhoneとiPad はい はい
Android はい はい
Mac はい はい
Windows はい はい
ブラウザー はい はい
GTD向けの設計
インボックス、次にとるべき行動、連絡待ち、いつかやる/たぶんやるを標準で用意一部:一部は用意されていて、残りは自分で作る 一部 はい
コンテキスト はい はい
人ごとのアジェンダリスト いいえ はい
順番に進めるプロジェクト いいえ はい
サブプロジェクト はい はい1階層
責任分野、目標、ビジョン、目的 いいえ はい
プロジェクトと一緒に保管する資料 はい はい
気になることの書き出しに使う、編集できるトリガーリスト いいえ はい
レビューと計画
ガイド付きの週次レビュー一部:レビュー用のリスト、チェックリスト、リマインダーはあるが、ガイド付きの手順はない 一部 はい
ガイド付きの日次レビュー一部:今日のリストやリマインダーはあるが、ガイド付きの手順はない 一部 はい
スマートフォンアプリでのガイド付きレビュー一部:レビュー用のリスト、リマインダー、テンプレートはあるが、ガイド付きの手順はない 一部 はい
空き時間に合わせて絞り込む次にとるべき行動 いいえ はい活動時間、カレンダー、日次レビュー
行動
繰り返しの行動 はい はい
行動の中のチェックリスト はい はい
インボックスの項目のスヌーズ一部:あとの日付は設定できるが、インボックスには戻らない 一部 はい
次にとるべき行動を見極めるAIの手助け一部:限られた1か所のみ、ベータ版、または有料の追加機能 一部Premiumのみ はい
リストの周辺機能
アプリ内のGoogleまたはOutlookのカレンダー はいPremiumのみ はい
ほかのタスクアプリとの双方向同期 はいNotionのみ、Premium はいそれらのアプリから取り込んだ項目
リストを表示するホーム画面のウィジェット はい はいWindowsとブラウザー版を除く
リストを絞り込むワークスペース いいえ はい
保存できるカスタムビュー はいPremiumのみ いいえリストごとに並べ替えとグループ化を保持
共有プロジェクト はい いいえ
外観
ダークテーマ はい はい
好きな色の設定 はいほとんどのテーマはPremium はい
料金
無料プラン はいリスト9個まで いいえ
買い切り(サブスクリプションなし) いいえ いいえ
出典(2026年10月10日に確認)

各項目は、TickTickの公式サイト、ヘルプページ、リリースノート、ストアの掲載ページで確認しました。

TickTick: TickTick downloads, TickTick Premium, TickTick filters, TickTick calendar subscriptions, TickTick shared lists, TickTick notes, TickTick and Notion, TickTick AI assistant, TickTick widgets, TickTick features.

Relayのほかの機能

  • 項目を今日、明日、今週にピン留めすると、実行画面と日次レビューに表示されます。
  • いつかやる/たぶんやるの中に、自分でセクションを作れます。
  • タスク、プロジェクト、資料ごとに表示するセクションを、項目単位またはデフォルトとして選べます。
  • デバイスごとに、新しい項目のデフォルトのワークスペースを設定できます。
  • スマートフォンでは、下部バーに表示する画面を選べます。
  • 選んだ時刻に、インボックスを処理するためのリマインダーが届きます。ブラウザー版では、Relayを開いている間、バナーとして表示されます。

足りなくなるところ

以下の不足はどれも工夫で補えます。ただし、その工夫は自分で作り、自分で維持する必要があります。

週次レビューは自分で進める
TickTickのガイドは、毎朝と毎晩リストに目を通すようすすめていますが、週次レビューのための機能は挙げていません。「Summary」機能では一定期間のタスクの状況がまとまり、振り返りに役立ちます。「Inbox」を空にする、すべてのプロジェクトを確認する、「Someday」に目を通す、といった作業は、自分で管理するチェックリストになります。
プロジェクトはリストの1つ
ガイドでは、各プロジェクトは「Projects」フォルダーの中のリストになります。完了した状態を書き留めることや、次にとるべき行動が残っていないプロジェクトを見つけることには触れていません。どちらも目で見て確認します。
コンテキストは自分で管理するタグの仕組み
ガイドにはコンテキストが出てきません。タグとフィルターで代わりにできますが、各タグの意味、どのフィルターを用意するか、それらを整理しておくことは、すべて自分で決めて管理します。エネルギーと使える時間もガイドにはないので、それで作業を選びたいなら、さらにタグが増えます。
上位のホライズンがない
責任分野、目標、ビジョン、目的は、TickTickのガイドには出てきません。タグがコンテキストの代わりになるのと同じように、フォルダー、リスト、タグで代用できます。

TickTickを使い続けるべき人

  • タスク、カレンダー、習慣、集中のセッションを1つのアプリにまとめたい場合。Relayには習慣トラッカーも集中用のタイマーもありません。また、Relay自体はカレンダーではなく、GoogleやOutlookのカレンダー(iPhone、iPad、MacではApple Calendar)を行動の横に表示します。
  • 料金をいちばん重視する場合。TickTickには無料プランがあり、Premiumは年額$49.99です。Relayには無料プランがなく、月額€8、または年払いで月額€5です。
  • ほかの人とリストを共有する場合。TickTickでは、自分が作ったリストにほかの人を招待できます。Relayは1人で使うシステムです。
  • 何をするかを、コンテキストよりも緊急度と重要度で決める場合。アイゼンハワー・マトリクスはそのための機能です。
  • Linuxアプリが必要な場合。TickTickにはLinuxアプリがあります。Linuxでは、RelayはWebアプリとして使います。
  • GTDを軽めに実践している場合。インボックスといくつかのリストがあり、毎日ひととおり目を通す程度なら、TickTickのガイドで十分にまかなえます。

Relayのほうが合う場合

RelayはGTDの方法を軸に作られているので、TickTickでは手作業で維持する部分が、アプリに組み込まれています。

週次レビューをつい飛ばしてしまう
Relayの週次レビューは、「頭の中を空にする」から「最終確認」までの12のステップをガイドに沿って進めます。5分でできる日次レビューもあります。各ステップの説明。
プロジェクトがたくさんある
プロジェクトには望ましい結果を記録でき、並行でも順番でも進められ、つながる責任分野や目標とリンクできます。次にとるべき行動が残っていないプロジェクトは「停滞中」に表示されます。
コンテキストで絞り込みたい
どの行動にも、コンテキスト、エネルギー、所要時間の見積もりを設定できます。実行画面では、今いる場所、使える時間、残っているエネルギーに合うものだけにリストを絞り込みます。コンテキストのしくみ。
見極めの手助けがほしい
見極めでは、インボックスの各項目について、GTDの質問を1つずつたずねます。行動が必要か、2分以内で終わるか、次にとるべき行動かプロジェクトか、ほかの人がやるべきか、あるいはいつかやる/たぶんやるや資料に入れるか、どこにも残さないか、です。
人に任せる仕事が多い
連絡待ちには担当者と任せた日が記録され、アジェンダには、次に話すときに伝えることが人ごとにまとまります。
上位のホライズンも扱いたい
責任分野、目標、ビジョン、目的はそれぞれ独立したレベルで、どのプロジェクトも、つながる上位のものとリンクできます。リンクのないプロジェクトは、週次レビューで知らせます。ホライズンの説明。
Relayの週次レビューの「プロジェクト」ステップ。進行中のプロジェクトにはそれぞれ具体的な次にとるべき行動が少なくとも1つ必要だという説明、「1件ずつ確認」ボタン、その下に進行中のプロジェクトの一覧があります。

Relayは2026年にリリースされた新しいアプリです。

TickTickからの移行

RelayはTickTickのバックアップファイルをインポートできます。すべてが処理待ちとしてインボックスに入ります。TickTickのリストとタグはRelayのプロジェクトやコンテキストとは異なるため、自動では振り分けません。TickTickにあった各タスクの情報は、その項目のメモに引き継がれます。

  1. TickTickでバックアップを作る ticktick.comでアバターをクリックし、「Settings」、「Backup」の順に進んで、「Generate Backup」を選びます。TickTickがCSVファイルを保存します。
  2. Relayでファイルを選ぶ Relayで「設定」を開いて「連携」に進み、「インポート」にある「TickTickからインポート」を選びます。続けて、バックアップファイルを選びます。
  3. 取り込むリストを選ぶ 未完了のタスクがあるリストには、最初からすべてチェックが入っています。持ってこないリストはチェックを外します。完了済みのタスクと中止したタスクは取り込まれません。
  4. 確認してからインボックスに追加する 取り込まれる内容の一部をRelayが表示します。期限とチェックリストはそのまま引き継がれ、リスト、タグ、開始日、優先度、繰り返し、親タスクはメモに入ります。同じ画面の「このインポートを元に戻す」で、取り込んだものをすべて取り除けます。
  5. インボックスを処理する 見極めでは、項目を1件ずつ扱います。もとはTickTickのリストだったものを、プロジェクトにするか、コンテキストにするか、何にもしないかは、自分で決めます。

TickTickにメールを転送している場合は、代わりにRelayのインボックス用メールアドレスに転送してください。転送したメールはそれぞれRelayのインボックスに入り、ほかの項目と同じように見極めます。

Relayを1か月試す

進行中のプロジェクトを1つTickTickから移して、Relayで週次レビューを1回行ってみてください。乗り換える価値があるかどうかがわかります。

RelayはiPhoneとiPad、Mac、Android、Windowsのほか、どのブラウザーでも使えます。ほかのアプリとの比較はGTDアプリの比較にあります。

30日間無料、カードの登録は不要です。ブラウザーではじめるか、アプリをインストールしてください。

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